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聞き手:
メディア事業部 企画営業チーム
山下
◆ 経歴
短大卒業後 新卒で仲間入り。

山下:

お疲れさまです。就職活動中の学生さんとかも、いると思うので、初心者向けにIBIに仲間入りして欲しい人物像みたいなものが、聞ければと思います。 早速ですが、IBIでHappyになれる人、なれない人を教えてください。

佐野:

まず一般論ですが、「Happy」は、「幸せ」ですよね。これ、「しあわせ」とも書きます。仕事が合ってるということですね。でも安易に自分に合ってるか、合ってないかを判断しないほうが良いと思います。自分側が成長曲線のある段階を超えないと、視界は拓けませんから。視界が拓けてない状態で下した、○×は全くあてになりません。

また、「Happy」は中国語では「開心」だそうです。これは、凄く示唆的だと思います。心を開いた状態にしていないと、Happyを感じることはできないというわけです。学びや成長、面白さは、それを感じ取れる状態にないと、何も感じられません。

IBIは、未だ成長段階のベンチャー企業ですので、出来上がった仕組みがあるわけではありません。日々、自分たちの手で、産みの苦しみを味わいながら育てて行く必要があります。一つ一つを全て自分たちで作っていく必要があります。それには、エネルギーと、気概と、継続的な自身の成長が必須です。事業と自分の双方を育むプロセスが、オモロイと感じられればHappyになれるし、決まった枠組みの中でしか行動できない人には、向かないですね。

IBIだからというより、頭が良いとか、技術があるとかの前に、感度の良い人、もしくは感度を磨きたい人でないと、これからの時代はシンドイことになると思いますよ。

山下:

感度がないと、これからの時代シンドイというのは、どういうことですか?

佐野:

変な話、国にある程度経済力があって、物が豊かですから、無理して働かなくても、食うだけなら何とかなりそうですよね。そうすると、働くことの意味は、世間様や、時代の空気が与えてくれるわけではありません。自分で、どう創りだすかが問われるわけです。

その中で、敢えてビジネスの世界で活きようとするなら、そこにオモシロさや、Happyを見いだす感度がないと、つまらなくて、つならなくて、毎日シンドイでしょうということです。

山下:

うーん、わかったよなわかんないような。もっと身近な具体的な例とかないですか?

佐野:

では、象徴的な事例を一つ。

IBIでは旅行サイトを運営していますが、そのコンテンツづくりの一環で、500社ほどの温泉旅館さんのパンフレットを取り寄せました。パンフレットがオフィスの片隅に山と積まれました。

さて、封筒の中に入って送られてきますので、誰かが封を破いて整理する必要があります。会議室で2人(A君とB君)のスタッフが、この作業に取りかかりました。作業は、単純です。封を破く、いろいろ入っている案内の中から、メインのパンフレットを取りだしてエリア別に仕分ける、というものです。

この作業、2人で3時間程度かかりました。この3時間、2人が行った作業自体は、同じものです。封を破く、取り出す、仕分ける。これだけです。A君も、B君も、マジメに作業をこなしました。何の落ち度も、問題もありません。ご苦労様です。

ところが、ここでこの2人間には、大きな埋めようのない差が生じていたのです。

A君とB君何が違ったと思います?

山下:

A君は手が乾燥肌で、封筒を沢山あけるうちに、手がカサカサになって痛くなったとかですか。そういう柔肌のやつは、ベンチャーにむかないとか。

佐野:

アホなこと言わんでください。私も乾燥肌で、ハンドクリームは手放せません。そんな、ことではありません。

実は、A君とB君は、物事に対する感度というか、「姿勢」が全然違っていたんです。

A君は、封をあけ、パンフレットを整理するという作業を、マジメに立派にこなしました。 単調作業を文句たらたら、やるような人だったら問題外ですから、A君は立派です。でも、残念ながらA君には、その作業は作業でしかありませんでした。

B君はどうだったでしょう。B君も、単調作業をしていました。所が、10、50、100とパンフレットを見ていると、だんだんオモロくなってきたのです。

パンフレットは、それぞれの旅館が、自分達のセールスポイントを凝縮した、見込み客へラブレターです。キャッチコピーから、写真の一つ一つに、旅館さんの思いが詰まっています。

日頃、自分が温泉に行くときに数カ所のパンフレットをみていても気がつきませんが、百の単位で眺めていたら、視界が拓けてきたんです。そこには、温泉旅館の今のトレンドが、見えるわけです。

隠れ家とか、内風呂とか、地のものとか、和モダンとか、色々なキーワードが浮かんでくるわけです。使われているフォント、色味、紙質まで、きちと練られているパンフレットもあれば、いいかげんなのもある。百の単位で見る機会と、姿勢があったころこそ、B君はその3時間で多くのことを学んだわけです。

これは、たった3時間の出来事ですが、日々の業務の作業の中で、こういう積み重ねが継続的に行われた時、A君とB君は、取り返しようがない差がつくでしょう。

これは、ビジネスの能力があがるというだけでなく、日々のHappyに大きく関わってくると思います。

当然、一緒にチームを組みたいのはB君のような「姿勢」の人です。

山下:

佐野さんは、日頃から「姿勢」というキーワードを良く使いますよね。そこの所を、もう少し説明してもらえますか。ちなみに、佐野さん凄く「姿勢」わるいですよね。

佐野:

猫背で悪かったですね。
まあ、身体の骨格的な姿勢も大切です。そこは、僕は悪い見本ですから、真似しないでください。姿勢悪いと声も通らないので、営業の現場でも不利ですからね。

話を戻します。「姿勢」についてです。

就職活動をしていて、大部分の人は、最初の希望の企業に入れるわけではありません。また、企業に入ってからも、希望の仕事の担当になるわけではありません。自分で起業したからといって、お客さんありきですから、好きな仕事ができるとも限りません。

仕事は、他者との関係の中のものなので、自分で勝手にはできません。
でも、1つだけ確実に、自分で選択できるものがあります。これは、凄い大切な選択です。Happyになるかどうかに大きく関わります。

たまたま、上司から割り振られた仕事そのものは、選べないですよね。
でも、その仕事にどう取り組むか、どう学ぶか、どう工夫するかという、その仕事に対する「姿勢」は自分で選べるのです。

この「姿勢」の選択こそ、最大の武器であり、何人たりとも犯すことのできない、自身の王国の絶対的な権利です。その最大の権利を放棄して、不遇の理由を、自分の外に見つけることに終始している人がいますが、残念ながら一緒に仕事はできませんね。

山下:

ポジティブシンキングということですか?

佐野:

ポジティブシンキングとか、ネガティブシンキングとか自己啓発本が流行みたいですが、○○シンキングのプラス/マイナスは、どっちでも関係ありません。問題なのは、受け止め方自体ではなく、そう考えた後の行動への繋ぎです。

山下:

すいません、いまいち分からないです・・・・・。良く、コップに半分の水があって、それをどう思うかってのがありますよね。「半分も残ってる」「半分しか残ってない」というやつですが。前者の+思考の方が、良いのではないですか?

佐野:

「半分も」でも、「半分しか」でも、その状態をみてるだけなら一緒です。問題は、だからどうする、という行動の問題です。「半分しか残ってない」から、その半分の資源を有効に使うために、具体的にどう行動するかが重要なのであって、プラス思考とか、マイナス思考とか、なんちゃって思考の問題はどうでも良いです。

例えば、靴を売る商社マンの有名な逸話があります。とある、商社の営業マンが、靴を売りに中東の砂漠の国に出かけました。でも、砂漠の国に降り立った彼はビックリです。だって、誰も靴を履いていないんです。みんな、サンダルですよ。

とらえ方としては、「暑くて誰も靴を履いてないから厳しいなあ」(-思考)、「誰も靴を履いてないから、いくらでも履いてもらえる余地があるじゃん」(+思考)とありますね。でも、いずれの考え方でもタフな状況であることに変わりありません。問題は、そのタフな状況で、販売するためにどう具体的なアクションを起こすかです。

受け止め方(考え)から、取組み(行動)への流れを合わせて、「姿勢」という言葉を使っています。受け止めた「姿」が、行動として「勢い」づくわけです。

この「姿勢」のベクトルが合う人と一緒に仕事がしたいですね。

世の中にあるすべてのサービスは、誰かが創りだしたもので、最初から在ったわけではありません。在ることを前提にしか考えられない人は、ベクトルが逆です。

自分達で創り出すという「姿勢」の人ですね。

山下:

でも新卒の段階だと、あまり意識はしていないと思いますが。。。

佐野:

こういう話を、素直に受けとめられる感度があれば、先ずは良いと思います。
この最低限の感度の無い人は、正直、民間企業は止めた方が良いと思います。

山下:

雰囲気は分かりました。
では、就職活動や、転職活動をしている若手に、その辺のことをより理解するためのオススメの本とかありますか?

佐野:

では、小難しい本ではなくて、マンガを挙げますね。

「コンシェルジュ」(いしぜきひでゆき原作、新潮社 Bunch Comics)という、マンガがあります。ホテルのコンシェルジュの話です。

女子大出身の新卒の主人公が、就職氷河期の中で、やっとのことで職を得たホテルが舞台です。たまたま出来たばかりのコンシェルジュ部門に配属され、四苦八苦しながら成長していく話です。

コンシェルジュは最近でこそ耳にするようになった単語ですが、その仕事の内容は千差万別で、職種としてきわめて分類しにくい仕事です。

主人公は、曖昧模糊とした役割に右往左往しながら、自分の仕事が何であるのかを、常に問い続けます。自分の仕事の「定義」をどうするかで、お客さんに提供する内容は、全然変わってきます。一つ一つの仕事に真剣に取り組み、自分の仕事の定義を常に更新しながら、成長していく姿が描かれています。

コンシェルジュの話ですが、すべての職業、仕事に通じる話です。自分が取り組んでいる仕事をどう定義づけるかで、視界が全然違ってきます。成長の段階によっても、違ってきます。仕事を考え直してみる、良いテキストだと思います。

山下:

お疲れさまでした。
では、第2弾企画したら、またお願いしますね